今日と明日のあいだ

独身のオジサンが、日々、思った事を綴ってます。

「その女アレックス」は、予想をはるかに超える結末だった!

今になっての「その女 アレックス」だ。
この小説、2014年の9月に発売されたんだけど、当時はかなり話題になった。どこの本屋に行っても、平積みされてて、まぁ、それだけ売れたって事なんだろうけど。
なにしろ、「週刊文春2014年ミステリーベスト10」堂々1位! 「ミステリが読みたい! 」「IN POCKET文庫翻訳ミステリー」でも1位。かなり面白そうだな、とは思ったんだけど・・・。
この時は読まなかったんだよね。本でも映画でも、「話題になってる時には手を出さない!」ってのがオレのスタイルだ。
しばらく時間が経ってからの方が、冷静に観たり読んだりできるからだ。
そんな訳で、映画「君の名は。」もまだ観てないw 安くレンタル出来るようになったら、借りてきて観るだろうけど・・・。
で、本書「その女 アレックス」だけど、シリーズの第二作。どういう事情か知らないけど、最初に第二作を出版したところ、すごい売れ行きで、それに気を良くした出版社が続けてシリーズ一作目「悲しみのイレーヌ」を出版したっていう流れなんだけどね。
シリーズ物は作者の書いた順番で読む!
ってのが、オレの中での決まり事だ。
なので、第一作「悲しみのイレーヌ」は出版された時、すぐに読んだ。
その時の感想は、こちらに記録してるんだけど・・・なかなかの高評価。

ただ、映画「セブン」からパクッてきたような結末はいただけない(-_-;)
なので、評価は☆4個にしてるんだけど、読んで損はない小説なのは確かだ。

 


で、今回の「その女 アレックス」だけど、やっぱり、本国フランスでの出版順に読んで正解だった。
もちろん、「その女 アレックス」単体でもかなり面白いんだけど、第一作で主人公に起きた悲劇なんかにも触れているし、やはり第一作から読んだ方が楽しめる。刑事たちの人間関係なんかも、順番に読んでる方が解りやすいハズ。
この本を読み終えての感想なんだけど、一言で書くと・・・
そう来たか!
って感じだな。
上手い!とか、こりゃ、たまげた!って感覚よりも、そっちから来るか!?って感覚の方が強い。読んでる間、思ったんだけど、これは映画にすれば面白いだろうな!って事だ。巻末の解説によると、すでに映画化の計画もあるらしい。そうそう、似たような映画のタイトルで「その女諜報員 アレックス」ってのが有るんだけど、まったくの別モノなんで、お間違えのないように!ww これ、ヒット作に便乗した邦画タイトルじゃないのか?
こういう手口は嫌いだ!

で、とりあえず背表紙から引用してみようか。

おまえが死ぬのを見たい・・・男はそう言ってアレックスを監禁した。檻に幽閉され、衰弱した彼女は、死を目前に脱出を図るが・・・しかし、ここまでは序章にすぎない。孤独なアレックスの壮絶なる秘密が明かされるや、物語は大逆転を繰り返し、最後に待ち受ける慟哭と驚愕へと突進するのだ。イギリス推理作家協会賞受賞作。
その女アレックス (文春文庫)
ピエール ルメートル
文藝春秋
2014-09-02


本書「その女 アレックス」は三部構成だ。
フランスのパリ、一人の30歳の女(アレックス)が誘拐されるところから物語は始まる。
誘拐されて檻に閉じ込められるアレックス。誘拐犯は言う・・・
お前が死ぬところを見たい
うわぁ・・・怖すぎだろ。
一方、目撃情報を元に誘拐事件が発生した事を知った警察は、主人公カミーユ・ヴェルーヴェン警部を中心に捜査を始めるけど、被害者の名前も分からない・・・。
檻に閉じ込められたアレックス、いやぁ、グロい描写が続いたなぁ。ネズミなんてのが現れる場面は、うへっ!(涙)ってなったぞ・・・。
誘拐犯がアレックスを誘拐した謎が、ここでは最大の謎だ。
アレックスとは何者なのか?
なんとか脱出しようと試みるアレックス、被害者の名前も分からず捜査を始める警察・・・第一部は、こんな感じだな。

あまり詳しく書くとネタバレになってしまうし、ミステリーでネタバレされる事ほど嫌なものは無いからな。これ以上は詳しくは書かないけど、第二部では、急転直下、まさかの連続殺人事件・・・。それも口から硫酸を流し込まれて(涙)ここでの謎は、犯人はなぜ、連続殺人を行うのか?って事だ。被害者たちに何か繋がりは有るのか?もちろん警察も、この辺りはまったく掴めておらず、後手後手に回ってしまう。
いや~な感じの予審判事なんかも現れるし、ヴェルーヴェン警部を応援したくなる。
第三部になると、またまた急展開。
ここでは、警察の取り調べ室の中がメインの舞台。
のらりくらりと逃げを打つ容疑者、追い詰めるヴェルーヴェン警部・・・。徐々に明らかになる真相。
この真相ってのは、すごい・・・。
第一部を読んでる時には、こんな真相、考えもしなかったぞ。
まさにどんでん返し!
アメリカのミステリー作家で、どんでん返し職人の異名を持つ、ジェフリー・ディーヴァーも舌を巻くような急展開だな。
このまま終わってしまうのか!?
って不安を抱きながらラストへ向かうんだけど、この小説のラストは、ちょっと粋な終わり方だ。
こういうのがフランス風なのか知らないけど、胸につかえてたモヤモヤがス~ッと溶けていくようなセリフで終わってる。最終頁の予審判事のセリフを引用してみようか。これぐらいならネタバレにはならないだろ・・・。

「まぁ、真実、真実と言ったところで・・・これが真実だとかそうでないとか、いったい誰が明言できるものやら!われわれにとって大事なのは、警部、真実ではなく正義ですよ。そうでしょう?」
カミーユは微笑み、うなずいた。

これ、第一部から読んでくると、胸にスッと落ちる言葉なんだよなぁ。
ハッピーエンドとは言えないけど、モヤモヤしたものが晴れていく感じで、
実に気持ちいい!
本書、「その女 アレックス」はオレの中では☆5個だ。
まだ読んでない人は、シリーズ一作目「悲しみのイレーヌ」から読む事をオススメ。個性的な刑事たちの事が分かるし、ヴェルーヴェン警部の苦悩も理解できる。
さっき調べてみたら、シリーズ第三作も出版されたみたいだな。
ちょっと時間をおいて読んでみようか。
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ついでに、どんでん返し職人ジェフリー・ディヴァーの事にも、少しだけ触れておこうか。
こちらも人気作家だし、リンカーン・ライムのシリーズなんて、日本でもかなり読まれてるだろ。オレも一時期ハマッて、シリーズを追っかけてたんだけど、こちらの作風は良くも悪くもアメリカ的!
とにかく仕掛けが派手!
シリーズの中の「コフィン・ダンサー」とか「ウォッチメイカー」あたりは、ぶったまげたからなぁ。
もちろん、ディーヴァーの作品も出版年の順に読む方が、人物相関図が理解しやすいぞ。
お洒落などんでん返しの「その女 アレックス」か、派手でアメリカ的なディーヴァーの作風か、これはもう、好みの問題だな。
オレは・・・
両方とも好き!

いつものバイト君の下書きチェックだ。

バイト君:「君の名は。」まだ、観てないんですかww

話題になってる間は観ないし、読まない!
オレ式の楽しみ方だわ^^


バイト君:ただ、ひねくれてるだけでしょww

アホか!
話題になってる時に観ても、冷静な判断、批評が出来ないからだわ!
世の中の空気に流されるのは好かん!


バイト君:そのくせ、ハイキュー!!とか声優とかの話題は、毎日、チェックしてるし・・・
行動が矛盾だらけなんですけどww

あれは別問題!

 次回の予定~
俺が居れば、お前は最強だ!
名言シリーズ開始。
一回目は「ハイキュー!!」からだ。