今日と明日のあいだ

独身のオジサンが、日々、思った事を綴ってます。

表紙買い!またまた太宰 治の『人間失格』を読んだ!って話

太宰 治と言えば『人間失格』『斜陽』『走れメロス』等の名作で知られる大作家。
どれも読んだ事は有るし、『人間失格』なんてのは、これまでに10回以上は読んでるんじゃないか?
子供の頃から本を読む事は好きだったけど、中学生の時だ・・・。
ある時、担任の女性教師に聞かれたんだけど、
マサト君、今は何か読んでる?
もちろん読んでる。
今は太宰 治の『人間失格』を読み始めたところ!
って答えたんだけど、即座に言われたぞ。
それは大人になって読みなさい!(怒)
まだ読んだらダメ!
ってな・・・。
理由を訊いたところ、
マサト君は単純だから、すぐに影響される。
うん、まぁ、影響はされやすいかもな・・・。
さらに聞いてみたぞ。
どういう影響?
担任の女性教師、
世の中を悲観して・・・
死にたくなるから!
ってww
まぁ、素直に教師の言う事をきく子供でもなかったし、読んだけどな。
正直なところ、中学生のオレには難しすぎた(泣)
で、高校生になって再度読んでみた。まだまだよく解らない。大学に上がってからも読んでみた。うん、少し解って来た気がした。社会人になってからも、何度も読んでるけど、さすがに中学、高校の頃よりも解ってるつもりだ。まぁ、愛読書の一つと言っても良い小説だ。
今回、3ヶ月の間に2回ほど『人間失格』を読んだので、今回はその話を書いてみようか。

 

最初はね、読むつもりは無かったわけ。
何度も読んでるし、話の流れも頭に入ってる。ところが、ブラリと本屋に入った時に目についたのが、新しい表紙デザインの『人間失格』
何か見た事あるようなデザインだな
と手に取ってみると、イラストを描いてるのは小畑 健じゃないか!『ヒカルの碁』とか『DEATH NOTE』を描いてる人だ。
もちろん買った!ww
しばらく後、別な本屋に入ったんだけど、そこには別の出版社から出されてる『人間失格』が平積みされてた。こちらもどこかで見た事あるようなイラストだ。
なんか可愛いやん!
カバーをめくって確認してみると、原画:新井 伸浩って記されてる。新井 伸浩といえば、『文豪ストレイドッグス』のキャラクターデザインをした人だろ。どうりで見た事あるハズだ。
またまた買ってしまった!ww
せっかく買ったんだから、読むに決まってる。同じ作品だし、中身については当然だけど一字一句同じ。
だけど、二冊とも読まないと・・・
失礼だろ!ww
イラストを描いた人だとか、解説を書いてる人、その他、この本の出版に関わった人に失礼だと思うから、短期間で同じ本を読んだぞ(泣)

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で、太宰 治だけど、今でも売れ続けてる超メジャーな小説家だな。
昭和23年、『人間失格』を発表したおよそ一か月後に玉川上水で愛人と共に自殺・・・。
芥川龍之介にしても川端康成にしても何で自ら生命を断つのかねぇ(涙)
この『人間失格』太宰 治の自伝的小説と言われてるし、遺書とも言われてるんだけど、むちゃくちゃ有名な一節が有る。

恥の多い生涯を送ってきました。

だな。
この一節をモジって、オレが酔っ払った時によく言うのが、
オレの人生、汚点だらけ!
うん、これは酔うと必ず言うww
実際、汚点だらけだからな(涙)
この『人間失格』の概要は?というと・・・
東北の裕福な家に生まれた大庭葉蔵という一人の男の破滅的な生涯を描いてるわけ。
物語の設定は、ある人物が3枚の写真と手記(大庭葉蔵が書いたもの)を手に入れて、それを公開するという形になってる。手記は大庭葉蔵が書いたもので、3枚の写真に写ってる人物は大庭葉蔵なんだけど、冒頭の部分も超有名な書き出しだな。

私は、その男の写真を三葉、見たことがある。

この小説は、構成が上手いと思うのだ。
「はしがき」「あとがき」に挟まれる形で、「第一の手記」「第二の手記」「第三の手記」が置かれてる。「はしがき」「あとがき」は写真と手記を手に入れて公開してる作者、第一から第三の手記は主人公・大庭葉蔵が書いたものという体裁。
上手いのは3枚の写真がそれぞれ「第一の手記」「第二の手記」「第三の手記」に対応してるところだ。子供時代、東京に出てきてからの青年時代、破滅直前の時代だ。

この大庭葉蔵ってのは、親兄弟を含めて他人の感情が理解できない人間として描かれてる。人間って理解できないものを恐れるでしょ。なので葉蔵も極度に人間を恐れて生活してる。これが子供時代からってのが凄い。まわりと上手く付き合うために、子供の頃から自分を偽る術を身に付けて、親兄弟をも欺いたり・・・。
この葉蔵、東京に出てからは酒に溺れる。酒だけならまだしも、始末の悪い事にイケメンに生まれてしまってるもんで、かなりモテるんだよねww 作中に出てくる女性の台詞で、こんなのがあるんだけど、

あなたは、まじめな顔をして冗談を言うから可愛い。

オレなんか、こんなセリフ言われた事ないぞ。オレが真面目な顔してると、機嫌が悪そう!って言われるし(涙)
葉蔵はイケメンだし女性にモテるんだけど、人間の感情が理解できないから長続きしない。とっかえひっかえ付き合う女性を替えて、とうとうヒモみたいな生活に堕ちる。
酒と女・・・挙句の果てに薬物にまで手を出して・・・。
作中でも自殺未遂を起こしたり、もうね、やる事なす事すべてが自堕落なのだ。
手記の最後には、こう書かれてる。

自分はことし、二十七になります。白髪がめっきりふえたので、たいていの人から、四十以上に見られます。

まさに太宰 治の自伝的小説
そうそう、モテると言えば・・・村上春樹の小説に出てくる男たちも、モテモテの男がよく登場するけど、大庭葉蔵とは真逆のモテ方だな。村上春樹の小説に出てくる男はスマートだけど、大庭葉蔵は超破滅型だろ。世の中の女性の中には、こういう破滅型の男をほっとけない、って女性も居るんだろうな・・・。

 

複数回の自殺未遂の果てに、とうとう「鉄格子のある病院」に入れられてしまうんだけど、ここも有名な一節。

人間、失格。
もはや、自分は、完全に、人間で無くなりました。

太宰 治が何をもって「人間」と言ってるのかは知らないけど、まぁ、そんな事は太宰を専門に研究してる人に考えてもらうとして、今回、たて続けに『人間失格』を読んだオレの感想は・・・

疲れた!ww

うん、たしかに名作だと思うし、オレだって何度も読んでるけど、この本、疲れるんだよなぁ(泣)
内容が内容だけどに、気分がドンヨリしてしまうのだ(涙)
今回、角川文庫集英社文庫の二冊を読んだわけだけど、もちろん内容はすべて同じだ。違うのは解説陣。角川文庫の方は太宰 治と親交のあった作家・檀 一雄(女優・檀ふみのお父さん)が書いてて、人間・太宰 治の一面なんかも書かれてて興味深かったぞ。
集英社文庫の方は太宰 治の実子・太田治子(作家)が書いてて、こちらも興味深く読んだ。まぁ、作品そのものは同じなんだし、解説ぐらいは各社特徴を出してて良いんじゃないかと思ってるww

集英社文庫の背表紙~

「恥の多い生涯を送ってきました」三枚の写真と共に渡された睡眠薬中毒者の手記には、その陰惨な半生が克明に描かれていた。無邪気さを装って周囲をあざむいた少年時代。次々と女性と関わり、自殺未遂を繰り返しながら薬物におぼれていくその姿。『人間失格』はまさに太宰 治の自伝であり遺書であった。作品完成の一ヶ月後、彼は自らの命を断つ。時代をこえて読みつがれる永遠の青春文学。

え!?
青春文学!?
う~ん、この小説を青春文学として読んだ事はなかったぞ。
ちょっと気になる・・・。
今年中に、もっかい読んでみる。
今度は青春文学として読んでみるぞ!ww

 

いつものバイト君の下書きチェックだ。

バイト君:同じ本を何度も読まなくても・・・

アホか!
同じ小説でも、読んだ時期とか年齢によって感じ方は変わるのだわ!

バイト君:いや・・・
持ってる本を買わなくても良いでしょ!って事です・・・
内容は同じなんだから、無駄でしょ~が!

表紙が気に入ったのだわ

バイト君:そんなにイラストが好きなら、絵本でも読めば良いでしょww

・・・・・・